3DVRで作るオンラインツアー!メリットや活用・制作方法までご紹介

「コロナ禍で、来場者が減って困っている」
「オンラインツアー導入したいけれど、どのように活用すればいいの?」
「オンラインツアーを製作してみたいけれど、作り方やツールがわからない…」

こんなお悩みはありませんか?

オンラインツアーはコロナ禍をきっかけに、お家で楽しめる新時代のツアーとして注目を集めいています。
本記事では、最新鋭のデジタル技術「Matterport」で制作するオンラインツアーの概要やメリット、制作方法まで徹底解説します。

私たちは、Matterportの事業をメインに行っており、美術館や博物館などの大規模施設のオンラインツアーを製作した実績があります。

ぜひ、以下の記事を読みすすめていただき、オンラインツアーの特徴や魅力を知っていただけますと幸いです。


この記事でわかること
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オンラインツアーとは?

直接現地に行かずとも、オンラインで気軽に旅行気分を楽しむことができる旅行の疑似体験サービスです。

これまで、時間や場所、費用面などさまざまな制約により、旅行することを諦めていた方も多いのではないでしょうか。オンラインツアーは、24時間365日いつでも自宅から簡単に参加できます。

時間、場所を選ばずとも、世界中の景色や文化やその地域独自の色に触れられるサービスとして、多方面での活用が期待されています。

オンラインツアー 3D

オンラインツアーは、動画配信サービスを活用して行われるものが多いです。具体的には、現地のガイドさんや旅行会社さんが観光地現地でカメラを回し、そこから配信される映像をリアルタイムで家から視聴するというものです。

動画配信サービスを活用したオンランツアーも双方向のコミュニケーションを可能にしてくれるサービスとして非常に魅力的ですが、今回は動画配信とは最新鋭技術「マーターポート(Matterport)」というサービスを使ったオンラインツアーについてご紹介していきます。空間を3Dモデルで表現できるとてもおもしろいサービスで、他とは少し違ったツアーを実現することができます。

オンラインツアーを制作できるMatterportとは?

オンラインツアーの制作には「Matterport(マーターポート)」というデジタル技術を使います。

Matterportとは、360度カメラを利用して空間を撮影し、その空間を3Dの模型データで作成するサービスです。
映像クオリティーや費用対効果の高さから、さまざまな業界で導入が進んでおり、観光・エンタメ業界でも多数の活用事例があります。

Matterportの詳しい解説は下の記事にも記載していますので参考にしてみてください。

Matterportでつくるオンラインツアー5つの特徴

Matterportで制作したオンラインツアーには次のような特徴があります。

  • 4K高画質のウォークスルー映像

1.4K高画質のウォークスルー映像

まず一つ目の特徴は、マーターポートのデータは4Kを使った高画質で表示されるため本物同様の3Dモデルができあがります。そのため、観光地の細部までデータ上にうつしだすことができ、ストレスなくオンラインツアーを楽しむことができます。

2.施設内のハイライトを自動再生

マーターポートデータには、「ハイライト」と呼ばれる特定のポイントをピックアップして掲載できる機能があります(画面下部の、帯状に写真が連なっているところ)。このハイライト写真は、順番に自動再生することができるため、何も操作せずとも施設内の魅力的なコンテンツや空間をダイジェストで届けることができます。

マーターポートは、「見たい場所」を自由に自分の手でコントロールして見ることができるというのも大きな魅力の一つですが、それに加えて、自動で「魅せたい場所」をアピールできると施設の良さを漏れなく届けることができます。

3.施設や展示の説明情報を掲載

3つ目は、マーターポートの大きな魅力である「タグ」と呼ばれる機能です(下の画像:吹き出しの先っぽ丸ポチ)。このタグ機能は、データ内に写真・動画・PDF・GIFなどのコンテンツを追加で埋め込むことができるというものです。空間データだけでは伝えづらい情報を、文字や動画を使って補足することができます。

引用:https://jp.burberry.com/burberry-ginza-virtual-pop-up/

リアルでは、時間の制約や人員不足などにより全てのお客様に専門的な情報を伝えることが難しい場面もあると思います。それに対して3Dデータの場合、一度コンテンツを作成してしまえばデータを見に来た全てのお客様に対して観光地の特徴や魅力を届けることができるため、お客様のツアーに対する充実度も高まります。

うまくタグを活用している事例です。

4.3Dの立体模型と平面フロアマップで簡単移動

マーターポートで作成されたデータは、「平面図」「立体図」「空間移動」の3つの視点で見ることができます。そのためオンラインツアー中、自分が今どこにいるのか、常に観光地の全体を把握しながら観光を楽しむことができます。

【平面図】・・・マップ
【立体図】・・・3D模型


地図を見ながら自分が行きたい観光地を巡ることができる
のは、まさにリアルでの旅行の疑似体験と言えます。この「地図を利用しながら旅行する」という点は、オンライン、オフラインともに共通しているのに対して、瞬間的に「行きたい場所」まで飛べるのはオンラインだけが持っている魅力です。

5.地域をまるごとPR

マーターポートの撮影は、博物館や美術館程度の規模であれば1〜2日で撮影することができます。そのため、その地域内にある観光地を複数撮影し、地域丸ごと PRすることができます。同地域の施設や観光地同士で連携し、ゲーム性のあるコンテンツやイベントの企画などを通してオンラインツアーを盛り上げていくことができれば面白いツアーになるのではないでしょうか。

愛知県蒲郡(がまごおり)市のオンラインツアー事例

愛知県蒲郡市では、Matterportのオンラインツアーを活用して、市全体の地域活性化を実現しています。
蒲郡にある次の5つの施設の撮影データをまとめて掲載することで、施設単体でPRするよりもそれぞれの施設が持つ魅力を生かした相乗効果を期待できます。

生命の海科学館

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生命の海科学館は、蒲郡市でも有名な科学館で、さまざまな貴重なコンテンツが展示されています。
YouTubeでも、展示の解説動画を配信されていたため、更に多くの人に見てもらえるようMatterport映像内にもコンテンツを挿入しました。

時間や周囲の観光客を機にすることなく、無人の博物館を独り占めできるので、科学館好きにはたまらない空間ではないでしょうか。

蒲郡クラシックホテル

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蒲郡クラシックホテルは歴史のあるホテルで、風情豊かな建物が特徴的です。

通常のホテルよりも少し宿泊費用が高額ですが、記念日など特別な日に若年層にも利用してほしいとの思いでMatterport化しました。
こだわりの内装もMatterportの4K映像で繊細に表現されており、ユーザーの興味をひきつける映像に仕上がっています。

六角堂

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六角堂は、蒲郡クラシックホテルと同じ敷地内にあるレストランです。
建物の構造が六角形という珍しい形をしていますが、現地では真上の視点から建物を見られないため、六角形を認識できません。

そこで建物をMatterport化することで、Matterportの「立体図」視点で映像をみると、綺麗に六角形が確認できます。

通常は見られない景色やコンテンツを楽しめるのもオンラインツアーの大きな魅力と言えます。

オンラインツアー活用方法5選

オンラインツアーをどのような場面で活用できるか、5つの方法を紹介します。

  • 予習ツアーで旅のきっかけ作り
  • ECサイトと連携しお土産やグッズを販売
  • コンテンツの一部を有料化
  • 動画配信を併用したライブ配信ツアー
  • 教育・研修の教材

①予習ツアーで旅のきっかけ作り

MatterportのオンラインツアーをWebサイトやSNSに掲載しておき、現地の訪問する前に閲覧してもらうことで「予習ツアー」として活用できます。
観光地の特徴や魅力、現地ならではの醍醐味を事前に知ってもらうことで、現地に訪れた際「予習の答え合わせ」を楽しんでもらえます。

「ここ〜が有名なところだ!」「この建物って◯年前に〜が作ったらしいよ!」など事前に豆知識を持っておけば、観光中の会話も盛り上がるのではないでしょうか。

Matterportは、観光地をリアルに疑似体験してもらえるため、ユーザーの「行きたい欲」を引き出し、旅のきっかけづくりに適しています。

②ECサイトと連携し、お土産やグッズを販売

Matterport映像の中に、ECサイトのリンクを埋め込み、お土産や施設オリジナルのグッズを販売するのも良いでしょう。
ECサイトだけでは、ショッピングの「ワクワク感」「臨場感」に欠けるため、買い物に楽しみを求める方は満足できないことも多いものです。

そこでオンラインツアーの臨場感や世界観をの楽しみながら、商品を見ることで、購買意欲も高くなることが予想されます。
複数サイトを移動することなく、Matterportデータ一つで買い物まで完結できるので、ユーザーに負担をかけることなくオンラインショッピングを楽しんでもらえます。

③コンテンツの一部を有料化

Matterport内のコンテンツの一部を有料化することで、オンラインツアーの新たなビジネスモデルを確立できます。
Matterportデータは基本的に無料で閲覧できますが、データ閲覧自体を有料にする、またはタグなど特定のコンテンツの閲覧権限を有料で販売する仕組みを構築できます。

美術館や博物館のレアな展示や、オリジナルの音声コンテンツは価値が高いため、有料販売することでコアなファンは応援の意味も込めて購入してくれる可能性が高いです。
オンラインでは収益化がむずかしいと考える方も珍しくありませんが、工夫一つでオンラインならではのマネタイズポイントを設置できます。

④動画配信を併用したライブ配信ツアー

Matterportデータを、ZOOMやライブ配信などリアルタイムで配信できるツールと連携することで新たな活用を期待できます。
Matterportでつくるオンラインツアーの唯一のデメリットは、リアルタイムで施設を見られないことです。

博物館の学芸員やスタッフが、Matterportデータを動かしながら施設や展示の説明をする様子をライブで配信することで、リアルタイムのツアーを実施できます。
オンラインであれば、質問もしやすいため、現地のツアーよりもより展示に詳しくなれる可能性もあるでしょう。また、施設側、ユーザー側ともにコストをかけることなくツアーに参加できることもメリットの一つです。

⑤教育・研修の教材

Matterportデータは教育コンテンツとしても活用できます。
教育教材として利用する場合は、編集時にクイズ機能や音声、案内ガイドなどを搭載し、楽しく学べる仕組みを作ります。

小学校や教育施設で、行政施設や工場のオンラインツアーを公開することで、現地に行かずとも社会科見学を実施できます。
移動コストもかからないため、小さい子供でも楽に施設を見学できるため、今後学校での導入が進むと予想されます。

オンラインツアーを導入するメリット

オンラインツアーを導入するメリットは次の3つです。

  • 世界中に施設をPRできる
  • コスト削減になる
  • いつでも自由に観光できる

世界中に施設をPRできる

Matterportのオンラインツアーは、ホームページやSNSに自由に掲載できるため、世界中のユーザーがアクセスできます。
文章や画像では伝わりきらない施設の臨場感や世界観を表現できることで、国境を超えて注目を集められるのではないでしょうか。

特に世界遺産や日本ならではの施設は一度データを制作しておけば、半永久的に保管できるため建物が倒壊したとしても、その魅力を発信し続けられるのものメリットといえます。
また、Matterportはもともとアメリカ発祥の技術であるため、海外のユーザーにも受け入れられやすいコンテンツです。

コスト削減になる

オンラインツアーを行うことはさまざまな場面においてコストの削減につながります。
オンラインツアーに参加するユーザーは、移動にかかる費用や時間を削減できるため、より手軽に観光を楽しめるようになります。さらに施設や企業側も案内にかかる人件費や移動コストを削減できるため、コスパよくツアーを実施できます。

さまざまな企業でDX化が進んでいるように、デジタル技術を上手く活用することでビジネスモデルをまるごと改善でき売上アプにもつながるのではないでしょうか。

いつでも自由に観光できる

オンラインツアーは24時間365日閲覧できるため、時間にとらわれず自分の好きなタイミングで観光できます。
さらに現地に訪問するには、体力面や費用面、天候などさまざまな制約が発生しますが、オンラインツアーではMatterportを表示するデバイスとネット環境さえあればだれでも参加可能です。

「仕事で時間がないけど、一度は〇〇に行ってみたい」「年をとってしまい、体力的に旅行は難しい」など、今まで観光を諦めてしまっていた人にもオンラインツアーの魅力は大きいのではないでしょうか。

ウィズコロナの新しい観光スタイルとして、デジタルとリアルを融合させたオンラインツアーは今後多くのシーンで活用されることが予想されます。

オンラインツアーの作り方

オンラインツアーは次の手順で制作します。

  1. 打ち合わせ
  2. 撮影
  3. 編集
  4. 納品

打ち合わせ後は、ほぼ丸投げでオンラインツアーのデータが完成するので、専門知識がない方でも簡単にツアーを実施できます。

打ち合わせ

撮影の日程や、撮影できない場所など、プランナーと打ち合わせを行います。

撮影

撮影日当日は、まずカメラマンと一緒に現地確認をしていただきます。その後は、カメラマンのみで撮影を進行するため、立ち会いは不要です。
基本的にカメラマン1〜2名で撮影を行います。
観光地など人通りが多い施設は、休館日や朝方を狙って撮影を行います。

編集

撮影が終了したら、生成された3Dモデルを編集します。
施設や展示物の説明テキストや動画の埋め込みを中心に、充実したコンテンツになるようデータを仕上げます。

納品

編集まですべて完了したデータは、発行されたURLで納品します。
データの活用方法や集客方法についてもご相談に乗れますのでお気軽にお問い合わせください。

またオンラインツアーの作り方については、バーチャル美術館の事例を取り上げ、下の記事でも詳しく解説していますので参考にしてみてください。

最後に

オンラインツアーは、リアルとデジタルを融合した新しい旅行スタイルを実現した画期的なサービスです。

観光の分野はコロナ禍で特に大きな影響を受けた業界で、多くの企業に被害が発生しています。
このような状況下だからこそ、新しい旅行の可能性を拡張し、一緒に観光業界を盛り上げることができれば幸いです。

オンラインツアーについてのご相談はぜひお気軽にお問い合わせください。

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Advalay編集部
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