「4DKanKan Pro」と「Matterport Pro2」性能比較と選び方

不動産物件の内覧やショールーム案内に加え、様々な分野で3Dウォークスルー画像の需要は年々高まっています。その中でもお買い求めやすい価格で業界をリードする製品が、「4DKanKan Pro」と「Matterport Pro2」です。

しかし、本体価格やランニングコストの違い、画質や操作性の特徴など、選定の際に考慮すべきポイントが多く、多くの企業が導入に悩んでいるのが現状です。

本体価格(※1)は4DKanKan Pro約45万円、Matterport Pro2約60万円と差があり、月額料金の仕組みも異なります。さらに、画質や撮影時間、最大撮影点数など、実務での使い勝手にも違いがあるため、自社の用途に合わせた適切な選択が重要になっています。
※1 三脚・ケース付き店頭実勢価格、当社調べ

本記事では、両製品の基本性能の違いから価格比較、実際の活用事例まで、導入を検討されている方に向けて徹底的に解説します。本体価格が高くて踏み切れない」「運用コストが心配」「どちらが自社に合っているか分からない」など、選定時の不安要素を解消し、最適な選択をサポートしていきます。

※本記事の無断複製・転載・データの抽出を禁止しております。

この記事でわかること
Advalay_banner

「4DKanKan Pro」と「Matterport Pro2」の違いを比較!それぞれの基本性能は?

両製品の選択において、性能面の違いを理解することは非常に重要です。特に撮影の手軽さと画質の違いは、実際の運用に大きく影響します。

比較項目4DKanKan Pro Matterport Pro2
基本情報
本体価格(税込) ※145万円60万円
月額利用料(税込) ※210,890円(定額)1,500円~99,300円(選択)
ハードウェア仕様
本体サイズ221×φ78 mm230×260×110 mm
重量0.66kg 3.5kg
内部ストレージ15GB
撮影性能
最大撮影点数500点200点〜1,000点
1点あたりの撮影時間25秒20~30秒
解像度3,400万画素13,400万画素
機能・特徴
屋外撮影
寸法取得
ドーム撮影(部分動画)
オフライン環境での閲覧
※1 三脚・ケース付き店頭実勢価格、当社調べ ※2 両製品共に年間契約割引有り

ここでは、次の3つの軸から「4DKanKan Pro」と「Matterport Pro2」との比較をしていきます。

操作性と撮影時間の比較

項目4DKanKan Pro Matterport Pro2用途での選び方
重量0.66kg 3.5kg長時間撮影時の疲労度に差、移動も楽
1点の撮影時間20~30秒25秒作業効率に直結
2LDK撮影時間約30分 約45分1日の撮影件数に影響
最大撮影点数500点200点~1,000点大規模物件の撮影可否に関係

操作性の面では、重量差が作業効率に大きく影響します。「4DKanKan Pro」は0.66kgと軽量のため機動性に優れ、長時間の撮影でも疲労が少なく済みます。また都市部での電車移動も容易です。

対して「Matterport Pro2」は3.5kgとやや重めですが、三脚との一体感が高く安定性に優れています。そのため、正確な位置決めが必要な場面では、むしろ作業がしやすい場合もあります。撮影時の揺れも少ないため、より安定した品質を確保できます。

実際の現場では、「4DKanKan Pro」なら2LDKの物件を約30分で撮影完了できますが、「Matterport Pro2」では45分程度必要になるケースが多いようです。

画質と付属機能の違いを解説

項目4DKanKan Pro Matterport Pro2用途での選び方
解像度3,400万画素
一般的な撮影には必要十分
13,400万画素
緻密、クローズアップでの質感も表現
使用目的によって異なる
色味の特徴自然な発色実際より少し明るい撮影対象によって異なる
画像処理オートHDR/マニュアル選択可オートHDR/マニュアル選択可どちらもマニュアル調整可能
3D表現床・壁などが立体化オブジェクトなど細かく立体化高級物件は
Matterport Pro2
一般物件は
4DKanKan Pro
屋外ウォークスルー撮影可能不可
(パノラマ撮影のみ可能)
屋外も撮影したい場合は4DKanKan Pro
寸法取得不可
(表示できるがおおまか)
可能寸法取得したい場合は
Matterport Pro2
ドーム撮影
(部分動画)
可能不可動きのあるものを見せたい時に有効

画質については、「Matterport Pro2」に軍配があがります。


「Matterport Pro2」は高解像度センサーを採用し、コントラストを強調した表現が特徴で、空間の立体感や奥行きをより印象的に表現できます。そのため、高級物件や商業施設など、より魅力的な空間表現が求められる用途での評価が高くなっています。撮影業者の多くが「Matterport Pro2」を採用している理由です。

「4DKanKan Pro」は自然な色味と適度な明るさが特徴です。通常の撮影には必要十分な画質と言えます。場所の全体像やレイアウトを優先して記録したい不動産、工場などに適しています。また屋外での撮影ができることは大きな強みです。
☞上位機種の「4DKanKan Minion」は「Matterport Pro2」と同等の画質を実現。

この他に付随する機能として「Matterport Pro2」は撮影データから寸法取得ができます。「4DKanKan Pro」は部分的な動画撮影が可能で、ウォークスルー画像内に表示することができます。撮影データをダウンロードしてネットワーク環境が無い場所でデータを閲覧できることも魅力です。

価格とランニングコストを比較

項目4DKanKan Pro Matterport Pro2特徴の違い
本体価格(税込) ※145万円 60万円15万円の価格差
月額料金 ※210,890円(定額)
スターター:1,500円
プロフェッショナル:8,400円
ビジネス:41,700円
MatterportPro2は
使用目的に応じて選択可能
データ制限無制限プラン別に制限あり使用規模で選択
年間総額目安(初年度)
※2
58.1万円スターター:61.8万円
プロフェッショナル:70.1万円
ビジネス:110万円
MatterportPro2は
使用用途、データ数により利用プランが異なる
※1 三脚・ケース付き店頭実勢価格、当社調べ  ※2両製品共に年間契約割引有り

導入時のコストパフォーマンスについては、「4DKanKan Pro」は月額1.1万円の定額制で、データ量に制限がないため、コストの予測が立てやすい特徴があります。

「Matterport Pro2」は利用規模に応じて選べる柔軟な料金体系を採用。スターター(1,500円/月)からビジネス(41,700円/月)まで、幅広いプランを用意しています

将来的な活用方法を見定めて、検討することが必要です。

【用途別】おすすめのカメラはどっち?

ここまでは2つのカメラの性能を比較してきました。しかし、「どんな目的で使うか」によって、最適な選択は変わってきます。

ここでは、よくある用途別に、おすすめの選び方を紹介します。


カメラの導入を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

手軽に様々な空間を撮影したい場合

マンション、オフィス、工場などを手軽に効率よく撮影する必要がある場合は機動力のある「4DKanKan Pro」がおすすめです。その理由は次のとおりです。

  1. 軽量設計(0.66kg)で長時間の撮影も疲れにくい
  2. 屋外のウォークスルーが可能
  3. 自分で様々な編集が可能


「4DKanKan Pro」は、1日に複数件の撮影をこなす不動産業者や、定期的な現場での記録が必要な場合などに重宝されているカメラです。特に自社でカメラを購入して利用を検討している方に適しています。

データの数を多く必要とする場合

3Dウォークスルーのデータを多く活用する企業は「4DKanKan Pro」がおすすめです。その理由は、つぎのとおりです。

  1. 月額料金が定額で追加費用の心配なし
  2. 必要な機能を備えながらコストを抑えられる
  3. オフラインでデータの確認ができる


例えば、不動産仲介業での新規導入では、物件撮影に必要な基本機能を確保しながら、データの保管数を一定料金で確保できるため、安心して運用を始められるでしょう。

また、撮影データをダウンロードしてオフライン環境下でも見ることができるため、ネットワークが繋がりにくい社外での商談やプレゼンなどにも活躍します。

細部までしっかり撮影したい場合

企業のブランドサイトやプロモーション素材、美術館や高級物件など、細部の表現が重視される場面は「Matterport Pro2」がおすすめです。その理由は、つぎのとおりです。

  1. 影や光の表現が綺麗で、プロ仕様の仕上がりになる
  2. 立体感のある3Dモデル生成が可能
  3. Webサイト、写真集やカタログに使えるほどの鮮明が画質を実現

例えば、高級マンションのモデルルームや商業施設などでは、内装材の質感や設備の細部まで忠実に再現できるため、オンライン内覧での訴求力が高まるでしょう。

このため、細部までしっかり撮影したい場合には、「Matterport Pro2」がおすすめです。特に撮影を専門に請け負う企業にはこちらが適しています。

撮影事例

今回は、実際に株式会社TJMデザインにお伺いし、撮影をさせていただいたデータをご確認ください。

4DKanKan Pro

Advalay
Advalay編集部
このメディアは、デジタル技術を中心としたコンテンツを発信しています。デジタルツインを活用したマーケティング事業を行っているAdvalayだからこそ専門的で網羅的な情報をお届けできます。どなたでもわかりやすく、楽しめるコンテンツを作っていますのでぜひご覧ください。
  • URLをコピーしました!

\ 広報担当者向け /
バーチャルツアー完全攻略ガイド

バーチャルツアーの活用事例など概要を詳しく紹介しています。
社内稟議やクライアント様への提案資料としてもご活用いただけます。

\ 全バーチャルツアーユーザー必見/
バーチャルツアー完全攻略ガイド2

バーチャルツアーの活用事例など概要を詳しく紹介しています。
社内稟議やクライアント様への提案資料としてもご活用いただけます。

この記事を書いた人

この記事でわかること