バーチャル空間市場に将来性はある?ビジネスチャンスや活用事例を解説!
「バーチャル空間の市場規模や今後について知りたい」
「導入を検討しているが本当に需要があるのかわからない」
「新しいビジネスモデルを構築するためのアイデアがほしい!」
上記のようなお悩みはありませんか?
バーチャル空間は、新技術でありながら多くの企業が参入しており、さまざまなビジネスチャンスを構築しています。
しかし未知の技術であることや具体的な活用イメージが持てず、なかなか参入できず競合に遅れを取っている企業も多いです。
そこで本記事では、バーチャル空間の今後について詳しく解説し、バーチャル空間をビジネスでどう活用するのかやその可能性について解説します。
ぜひ自社に使えそうな施策を取り入れ、社内の売上や業務を改善する一歩を踏み出しましょう!
バーチャル空間の今後の可能性
コロナ禍以降、これまでオフラインで行われていたイベントや展示会、旅行などをバーチャル空間でおこなう企業が増加しました。
今後はさらに、バーチャル空間を活用した今までにないビジネスモデルが世界中で登場してくる可能性が考えられます。
ここからはバーチャル空間の今後の可能性について解説します。
2030年のメタバース市場規模
総務省の情報通信白書によると、今後の技術の進展とサービス開発によりメタバースの世界市場は2030年に78兆8,705億円まで拡大すると発表されています。
2021年には4兆2640億円だったため、9年間で市場規模は約20倍にも拡大されると予測されており、メタバース市場の可能性の大きさを表してます。
他にも、アメリカの大手コンサルティング会社であるマッキンゼー・アンド・カンパニーも「メタバースはインタ‐ネットの次のステージになる可能性がある」として収益規模が5兆ドル(約650兆円)に達するとレポートを発表しています。
このように市場規模は急速に拡大していくことが予想されるため、各企業はメタバースへの対応が求められている状況です。
出典:総務省
出典:Yahooニュース
バーチャル空間の将来性がないといわれる理由
ただし、急速に拡大が予想されているバーチャル空間も、将来性がないと言われることもあります。
その理由として、政治的・経済的・社会的・技術的、4つの面で不完全さが残っているからです。
具体的には、仮想空間上の法整備・ガイドライン策定が難しいこと。またバーチャル空間には欠かせないVRセットが高価格で一般ユーザーの手が届きにくいことなどが挙げられます。
他にも、仮想空間を提供する技術者の不足なども課題です。
新しい技術やサービスであるため、まだ完全でないことは当たり前ともいえます。
ただ、安心して顧客に利用してもらうためには、エラーを修正していく必要があるため、導入しながら試行錯誤する必要がありそうです。
ビジネスチャンスはまだある!3つの理由
バーチャル空間というと未知の世界で「これから需要があるのか?」「今から参入するメリットがあるのか?」と不安に思う方もいるでしょう。
しかし、実際はまだまだビジネスチャンスがあり、今だからこそ参入する理由があります。
その理由として以下3つあります。
それぞれ解説していきます。
1.Metaやソニーグループなど大手企業が出資している
Metaやソニーグループなど多くの大手企業がメタバースに投資しており、今後の可能性に期待していることがわかっています。
Metaはハードウェアとサービスのリリースなどメタバースの環境の構築に向けて多額の投資をおこなっています。
日本の企業では、グリーがライブ配信アプリのメタバースである「REALITY」へ100億円を投資したり、ソニーグループが「フォートナイト」を運営している会社に出資を続けています。
日本だけでなく世界の大企業が投資しているために、まだまだ可能性のあるビジネスとして注目されていることがわかります。
参考:https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUC2421Y0U2A420C2000000/
参考:https://gamebiz.jp/news/354389
2.NFTなどの関連技術が急速に発展している
バーチャル空間やメタバースが注目されるようになった背景として、NFTや仮想通貨などの技術の実用化も影響しています。
NFTとは従来、資産価値の付与が難しいデジタルデータを本物である証明書を付けて取引できるようにする技術のことを指します。
NFTアートと言って、価値のあるデジタルデータを作成して高価な取引がされている作品もあって投資商品として注目を浴びました。
NFTによってメタバースに独自の経済圏が発生し、この点で新たな機会創出を狙った企業が注目していると言えます。
3.新型コロナウイルスにより消費行動が変化した
新型コロナウイルスにより、人との付き合いや働き方に変化がありました。
たとえば、在宅ワークをメインとする人が増えたために、店舗の利用者が減少したと悩む企業もいます。
このように、新型コロナウイルスの影響で店舗での買物は減少しネット上での買物が増えました。
ネット上での買物が便利となっている今の時代だからこそ、バーチャル空間がビジネス的に注目されています。
バーチャル空間のビジネス活用方法
急速に拡大が予想されるバーチャル空間について、ビジネスシーンでの使い方を3つ紹介していきます。
それぞれ解説していきます。
仮想空間内で自社商品・サービスを販促する
利用者へ自社商品・サービスを提供し、コンテンツの利用料などで収益を上げるBtoCのビジネスモデルです。
たとえば「あつまれどうぶつの森」「Fortnite」といった、VR技術を使ったオンラインゲームなどが当てはまります。
利用者同士のコミュニケーションが取れたり、有名ブランドの企業とコラボが進んでいるのも特徴です。
実店舗やECサイトに加えて、顧客との新たな接点を作り、見込み顧客の増加が期待できます。
プラットフォーマーとして仮想空間を提供する
プラットフォーマーとして仮想空間を構築して収益を得るBtoBのパターンを指しています。
メタバース空間のテンプレートをいくつか制作しリリース。
顧客にそのテンプレートの中からイメージに合うものを選択してもらえば、顧客は簡単に何度でもバーチャル空間を利用できます。
また画像挿入できる機能や、自由に空間をカスタマイズできるコンテンツを用意しておくことで自由に空間を制作してもらえるでしょう。
メタバース世界でビジネスチャンスを創出する
メタバースは多人数が参加可能で自由に行動ができる三次元空間と言われており、人々がコミュニケーションを取りやすいためビジネスに展開しやすいと言われています。
ビジネスモデルとしては、メタバース内での出展料や販売手数料によって収益を得ていくものとなります。
たとえば、メタバース内にバーチャル美術館を設置します。その美術館への入場料やグッズ販売で利益を得られるでしょう。
メタバース世界でのビジネスが注目される理由は、本記事でも紹介したNFTとの親和性が高いことや新型コロナウイルスの影響が挙げられます。
バーチャル空間のビジネス活用事例
多くの企業が、新規事業としてメタバースへの投資を表明しているなどメタバースは今後のビジネスに活用できるプラットフォー厶として注目されています。
ここからは、バーチャル空間を実際に活用している企業を業界別に5つ紹介します。
不動産・住宅業界|Sweden House
ハウスメーカーのスウェーデンハウスが、公式サイトに世界初の3Dキャラクターを搭載した「VRモデルハウスウォークスルー」を公開しました。
今までもVRで内覧することはできましたが、内覧時にスウェーデンハウスの特徴や強みを知りたいこともあります。
そこで、世界初の試みとしてキャラクターによる説明を加えた3Dウォークスルーの進化版ができました。
建物の性能やインテリアや家具、間取りの魅力やメリットを現地で実際に説明を受けているような感覚になります。
Matterportで制作したバーチャルツアーの活用方法や営業効率を伸ばす方法については下記の記事で解説しています。
建設業界|comony
comonyは建築に特化したメタバース空間を提供しています。
たとえば、クライアントや施工業者間での打ち合わせをする際、イメージのすり合わせに時間がかかりなかなか合意形成ができないことがあります。
しかし、comonyを利用すればVR空間を活用したプレゼンテーションなどが利用できるため、文字や図面で伝わりにくいことも空間イメージで共有が可能です。
製造業界|三和工業
三和工業の自社サイトには、バーチャル工場見学ツアーが掲載されています。
この見学ツアーは、工場内の設備やものづくりへのこだわりなど必要な情報が集客されています。
バーチャル工場見学ツアーがあることで、クライアントへの商談資料を複数用意する必要がなかったり、採用における企業理解にもつながっているでしょう。
製造業の事例は下記の記事でも詳しく解説しているのでぜひ参考にしてみてください。
小売り業界|三越伊勢丹
三越伊勢丹は店舗を再現したメタバース「Rev worlds」をアプリとしてリリースしています。
従来のネット販売では商品の質感や大きさなどのイメージが掴めなかったこともあるでしょう。
このアプリではアバターの姿で商品を見ながら回れて、店員さんからの説明を受けたり、友人と待ち合わせして会話をしながら一緒に買物ができる機能もあります。
三越伊勢丹のメタバースが臨場感ある買物を楽しめるのが魅力です。
小売業界ではバーチャルショップとして新たな販促方法を導入する企業も多いです。
出典:https://www.mistore.jp/shopping/feature/shops_f3/vrinfo_sp.html
下記記事では、バーチャルショップの魅力やメリット、事例を詳しく解説しています。
エンタメ業界|バンダイナムコ
バンダイナムコグループはファンとの繋がりを重点戦略として掲げており、第一弾として「ガンダムメタバース」を作りました。
世界中のガンダムファンがメタバース上に集まり、語り合ったり、イベントに参加できる空間となっています。
ただ、バンダイナムコとしてはファンが交流するための空間で終わらせるつもりはありません。
グループ以外の企業の参入や、ファン自身がガンダムを活用したビジネスができる場の提供として事業展開を検討しているそうです。
出典:ガンダムホビーサイト公式
バーチャルツアーを活用した新時代のイベントプロモーションについて下記の記事で解説していますので、あわせてご覧ください!
今後注目したいサービス
バーチャル空間をビジネスに活用していくときに注目したいサービスを紹介します。
上記3つのサービスについてそれぞれ解説していきます。
Matterport(マーターポート)|Googleからの出資に加えMetaと連携開発
Matterport(マーターポート)は、現実の空間を撮影して3Dモデルを生成できるVR技術です。
シリコンバレーにあるベンチャー企業のMatterport社が提供しているサービスでGoogleからも出資を受けています。
当初、Matterportは不動産・住宅業界での活用を想定していましたが、2022年時点では世界170カ国以上がこのサービスを利用しています。
徐々に参入業界を増やし、教育施設や美術館など幅広い業界で導入が進んでいます。
Googleからの出資だけでなくMetaと連携した開発も行われていて今後も市場の拡大が予想されます。
cluster(クラスター)|日本最大のメタバースプラットフォーム
「クラスター株式会社」が運営する日本最大のメタバースプラットフォームです。
スマートフォンアプリとして利用できるため手軽にアクセスでき、2022年時点で100万ダウンロードを達成しています。
clusterは仮想空間を活用し、ブランドの魅力や商品などをリアルに伝えられるため企業の新しいマーケティングの手法として注目されています。
特に若年層をターゲットとした販促を検討しているときはおすすめのサービスです。
TheSandbox(ザ・サンドボックス)|全世界で4,000万以上のダウンロードを記録
The sandboxとはメタバース上で遊ぶブロックチェーンゲームプラットフォームです。
2022年時点で、全世界で4,000万以上のダウンロードを記録しています。
このプラットフォームでは、独自通貨のSAND(サンド)と土地のLAND(ランド)という2種類のトークンが使用されています。
LAND(ランド)は投資対象としても注目されており、価値が上昇してから売却すれば利益を得ることもできます。
有名企業がLANDの保有を始めていることから多くの企業や業界が注目しているプラットフォームといえます。
バーチャル空間は新ビジネスの未来を切り開く!
今回はバーチャル空間の今後の可能性や、ビジネス活用方法について事例をもとに紹介しました。
現在、バーチャル空間はゲームや展示会、イベントなど幅広い業界・分野で注目を集め、活用され始めています。
しかし、まだ発展途上の段階で著作権やプライバシー保護など法整備が追いついてないという課題があります。
バーチャル空間の発展のためにもこの課題と向き合っていくことが求められ、解決したときにさらなる普及が予想されます。
競合他社に遅れを取りたくないという企業様は、ぜひ検討してみてはいかがでしょうか。
弊社は、Matterport事業を展開しており、1800施設以上をバーチャル化した実績がございます。
バーチャル空間に関するご不明点やご要望はぜひお気軽にご相談ください。