オンライン美術館をどう有料化するのか?3つの事例で解説!
こんにちは!株式会社 Advalay編集部です。
オンライン美術館が浸透し、24時間365日どこからでもアートに触れることができるようになってきました。無料公開だけでなく、有料コンテンツも見られるようになり新世代の美術館のスタイルになりつつあります。
そこで今回は、オンライン美術館で収益化を実現している事例について解説していきます。
私たちは、オンラインコンテンツの制作に力を入れており、美術館のオンラインコンテンツの制作実績もあるためより専門的に解説をすることができます。
- オンライン美術館で収益化したいが良いアイデアが浮かばない…
- コロナ禍でも展示を継続できるように対策をしたい
- オンラインコンテンツを制作したがうまく活用できていない…
今注目されているオンライン美術館とは?
オンライン美術館とは、WEB上のサービスを活用してアート作品をオンラインでいつでもどこからでも楽しむことができる新しい美術館のスタイルです。
人の移動が制限されたコロナ禍でも展示を開催することができるアイテムとして、導入が進んでいます。
しかし、オンライン美術館は単に「リアルの美術館の代替品」というわけではありません。
デジタル技術を活用することによる、作品の多彩さが実現されていることも流行の理由です。
今後さらに、リアルとデジタルが融合した斬新なアートが生み出されることが期待されています。
オンライン美術館【有料】事例3選
オンライン美術館といえば無料で公開されているものも多くありますが、パンデミック下でも美術館を維持するためには収益化の可否が重要な課題になってくるのではないでしょうか。
今回は、オンライン美術館で収益化を実現している「有料オンライン美術館」の事例を3つ紹介していきます。
SNSで話題になった人気俳優の音声ガイド【北斎づくし】
まずは、SNSでも大変話題になった「北斎づくし展」です。
こちらの映像は Matterport(マターポート) という、実空間をそのままバーチャル上に生成するデジタルツイン技術によって制作されています。
4K高画質で、作品の繊細な部分や文字まで鮮明に映し出されており、自由に空間を移動することができるハイクオリティー映像です。いん
展示の開催期間中は、空間自体は無料で公開されていました。
有料化したのは、展示の音声ガイド。
人気俳優の町田啓太さんによる北斎づくし展のガイドが有料コンテンツとして販売されました。
北斎作品と町田さんの人気の相乗効果もあり、ダウンロード数は想像をはるかに上回るものになったそうで、SNSでも非常に話題になりました。
北斎づくしのより詳しい情報は以下の記事でも解説していますのでぜひ参考にしてみてください。
オンラインミュージアムショップ【東京都美術館】
続いては、東京都美術館で企画されたオンラインのミュージアムショップ。
こちらでは、オリジナルの商品をオンラインで購入することができます。自宅でもアートを自分だけの所有物として楽しむことができるのは嬉しいですよね。
またオンラインであれば、商品がどのように作られたのかやその商品に込められた想いまで知ることができるので、ユーザーも興味や愛着を持ってショッピングすることができるのも魅力の1つです。
オンライン空間を閲覧期限付きで販売【十和田現代美術館】
最後は、十和田現代美術館の事例です。
こちらでは、1ヶ月間オンライン美術館を公開していました。入場料を200円とし、購入から48時間いつでも閲覧が可能となっています。
通常の入場料に比べて費用も格安な上、48時間いつでも何度でも鑑賞ができるのはユーザーにとって嬉しいコンテンツになっています。
こちらの映像も Matterport で制作されていました。
オンライン美術館を有料化する際の注意点
ツールの操作方法はわかりやすく!
オンライン美術館の閲覧には、オンラインツールの基本操作スキルが必要になります。
特に普段デジタル機器の使用が少ないことが予想される高齢者の方でもわかりやすいような操作説明を用意しておくことをオススメします。
有料コンテンツの流出
またオンラインでは、簡単に作品にアクセスできることから有料コンテンツが意図せず流出してしまう可能性があります。
著作権などの権利問題について、事前に打ち合わせを行いトラブルを防ぐ必要があります。
サポート窓口の設置
リアルの場では、疑問点や質問事項をその場でスタッフに訪ねることができますがオンラインではユーザー1人で鑑賞を行います。そのため、オンライン美術館の鑑賞に関してわからないことがあった際に、すぐ対応することができるような窓口を設置しておくと良いでしょう。
オンライン美術館で有料コンテンツを制作する方法
最後に、実際にオンライン美術館の導入の制作フローについてご紹介します。
今回は、北斎づくし展や十和田現代美術館のオンラインコンテンツの制作ツールであるMatterportを使った制作方法を解説します。
まずは、打ち合わせを行います。オンライン美術館を公開すると、世界中に作品を一気に公開することになります。そのため、映像内に写しても良い作品とそうでないものを正確に把握し、撮影をスムーズに行うことができるよう打ち合わせをしていきます。
撮影は、基本1〜2名のカメラマンで、1日〜1週間程度かけて行います(美術館の広さによって制作期間は変動します)。
美術館にある作品の繊細な部分まで表現することができるよう、カメラの配置にこだわり撮影を進めます。
撮影で3Dモデルが完成したら、続いてはデータを編集していきます。Matterport映像では、 タグと呼ばれる機能 を活用して、空間内に追加情報(画像・動画・リンク)などを埋め込むことができます。
オンライン美術館のコンテンツを充実させ、ユーザーに満足してもらうことができるようクリエイティブに編集を行います。
全て編集まで完了したら納品です。
Matterportは各データからURLが発行されるため、そのリンクでの納品になります。こちらのURLを貼り付けるだけで、スマートフォンやPC、VRなどで簡単に表示することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
有料のオンライン美術館についてまとめます。
- コロナ禍で、オンライン上で24時間365日アート鑑賞ができるオンライン美術館の導入が進んでいる
- 収益化ポイント
- オンライン美術館への入場料
- 美術館内の一部コンテンツ(音声ガイドや解説動画など)
- オンラインミュージアムショップ
- オンライン美術館を開館する際は、著作権問題や、デジタルツールの操作方法に留意する
- オンラインでも、アートの魅力を最大限に表現することができるツール・制作会社を選ぶ
ウィズコロナ時代の新常識としてリアルとオンラインが融合した新たな集客・PR方法がどんどん浸透しており、Matterportも幅広い分野で導入が進んでいます。
弊社では1000件以上の撮影実績をもとに、撮影だけではなく3D モデルを活かしたプロモーション提案が強みです。
Matterportに関することや活用方法などぜひお気軽にお問い合わせください。