無料で作れるバーチャルツアー作成ツール8選【比較表付き】

無料で作れるバーチャルツアー作成ツール8選【比較表付き】

バーチャルツアーの無料作成ツールとは、360°パノラマ写真やCGを使って、建物・施設・観光地などを仮想的に歩き回れるコンテンツを、費用をかけずに制作できるソフトやWebサービスのことです。

「バーチャルツアーを導入したいけれど、まずは無料で試してみたい」「どのツールを選べばいいかわからない」という方は多いのではないでしょうか。実際、無料プランでも十分な機能を備えたツールは複数存在します。

本記事では、無料で使えるバーチャルツアー作成ツール8選を比較表付きで紹介し、選び方のポイントや無料ツールの限界まで解説します。自社の用途に合ったツールを見つけるために、ぜひ参考にしてみてください。

この記事でわかること

バーチャルツアー作成ツールを選ぶ3つのポイント

無料ツールは数多くありますが、「とりあえず無料だから」と選ぶと、後から機能不足や移行コストに悩まされることがあります。ツール選びで失敗しないために、以下の3つのポイントを押さえておきましょう。

ポイント1:操作の難易度と学習コスト

ツールによって、ドラッグ&ドロップだけで完結するものから、コード編集が必要なものまで幅があります。社内にWeb制作の経験者がいない場合は、直感的に操作できるGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)型のツールを選ぶのが無難です。

学習コストが高いツールを選ぶと、制作に着手するまでに数週間かかるケースもあります。「まず1本作ってみる」というスピード感を重視するなら、テンプレートが充実しているツールを優先するといいでしょう。

ポイント2:公開・埋め込みの自由度

作成したバーチャルツアーを自社サイトに埋め込めるか、独自ドメインで公開できるかは重要な確認項目です。無料プランではツール提供元のドメインでしか公開できないケースが多く、企業サイトへのiframe埋め込みに制限がかかる場合もあります。

自社のWebサイトやLP(ランディングページ)に組み込む予定がある方は、埋め込みコードの出力に対応しているかを事前に確認してください。

ポイント3:商用利用と有料プランへの拡張性

無料プランで作成したコンテンツを商用利用できるかどうかは、ツールごとに規約が異なります。不動産の物件紹介や施設のPRに使う場合は、商用利用が明確に許可されているツールを選びましょう。

また、将来的に公開数やカスタマイズの幅を広げたくなった際に、有料プランへスムーズに移行できるかも確認しておくと安心です。

バーチャルツアー作成ツールを選ぶ3つのポイント:操作難易度・公開の自由度・商用利用と拡張性
バーチャルツアー作成ツールを選ぶ3つのポイント:操作難易度・公開の自由度・商用利用と拡張性

無料で使えるバーチャルツアー作成ツール8選【比較表】

ここからは、無料プランまたは無料版が用意されているバーチャルツアー作成ツール8つを紹介します。まずは比較表で全体像を把握し、その後に各ツールの特徴を解説していきます。

ツール名無料プランの公開数操作難易度日本語対応商用利用埋め込み対応特徴
Pannellum無制限(自己ホスト)★★★(中〜高)△(英語)オープンソース。自由度が高い
Marzipano無制限(自己ホスト)★★★(中〜高)△(英語)Google製。軽量で高速表示
Kuula1件★☆☆(低)△(英語)◯(制限あり)直感操作。SNS共有に強い
Lapentor3件★★☆(中)△(英語)ホットスポット編集が充実
3DVista(体験版)制限あり★★☆(中)△(英語)×(体験版)高機能。買い切り型の体験版
Roundme無制限(公開のみ)★☆☆(低)△(英語)△(個人利用推奨)ギャラリー型。ポートフォリオ向き
Pano2VR(試用版)制限あり★★★(中〜高)△(英語)×(試用版)デスクトップアプリ。高品質出力
Momento36010件★☆☆(低)△(英語)アップロードするだけで公開可能

※操作難易度は★が多いほど難しいことを示します。2025年6月時点の情報です。

1. Pannellum — オープンソースで自由度最大

Pannellum(パネラム)は、JavaScriptベースのオープンソースライブラリです。自社サーバーにホスティングするため、公開数に制限がなく、カスタマイズの自由度が最も高いツールといえます。

HTMLとJavaScriptの基礎知識が必要なため、エンジニアやWeb制作者がいる企業に向いています。ライセンスはMITライセンスで、商用利用も問題ありません。

向いている用途: 自社サイトに完全統合したい企業、複数物件を一括管理したい不動産会社

2. Marzipano — Google発の軽量ビューワー

Marzipano(マルジパーノ)は、Googleが開発したオープンソースの360°ビューワーです。動作が軽く、スマートフォンでもスムーズに表示される点が特徴です。

Pannellumと同様にコーディングが必要ですが、公式サイトにGUIベースのツール(Marzipano Tool)が用意されており、パノラマ画像をドラッグ&ドロップするだけで簡易的なツアーを作成できます。

向いている用途: 表示速度を重視するWebサイト、モバイルユーザーが多い観光・飲食業

3. Kuula — 初心者でも5分で公開できる

Kuula(クーラ)は、360°写真をアップロードするだけでバーチャルツアーを作成・公開できるクラウドサービスです。操作画面がシンプルで、Web制作の知識がなくても直感的に使えます。

無料プランでは公開できるツアーが1件に限られますが、SNSへの共有機能が充実しており、InstagramやFacebookでの拡散に向いています。有料プランは月額12ドル(約1,800円)からで、公開数の制限が解除されます。

向いている用途: まず1件試してみたい方、SNSでの集客を重視する店舗・サロン

4. Lapentor — ホットスポット編集が充実

Lapentor(ラペンター)は、パノラマ写真にホットスポット(クリックで情報を表示するポイント)を自由に配置できるクラウドツールです。無料プランで3件まで公開でき、テキスト・画像・動画のポップアップを設定できます。

フロアマップとの連動機能もあり、施設案内やショールームの仮想見学に適しています。

向いている用途: 施設案内・ショールーム紹介、情報量の多いツアーを作りたい方

5. 3DVista(体験版) — プロ仕様の機能を試せる

3DVista(スリーディービスタ)は、買い切り型のデスクトップアプリケーションです。体験版では一部機能に制限がありますが、ツアー内への動画埋め込み、フロアプラン連動、ドールハウスビューなど、プロ仕様の機能を試すことができます。

製品版は498ドル(約75,000円)の買い切りで、月額費用がかからない点が特徴です。長期的に使う予定がある方は、体験版で操作感を確認してから購入を検討するといいでしょう。

向いている用途: 高品質なツアーを内製したい制作会社、長期利用でコストを抑えたい企業

6. Roundme — ギャラリー型で作品を公開

Roundme(ラウンドミー)は、360°写真のギャラリープラットフォームです。アップロードしたパノラマ写真が自動的にビューワーで表示され、公開数に制限がありません。

ただし、独自ドメインでの公開や自社サイトへの埋め込みには制限があります。ポートフォリオとして作品を見せたい写真家やクリエイター向けのサービスです。

向いている用途: 作品公開・ポートフォリオ、個人利用

7. Pano2VR(試用版) — 高品質な出力が可能

Pano2VR(パノツーブイアール)は、Garden Gnome Software社が提供するデスクトップアプリケーションです。HTML5形式で出力されるため、ブラウザを選ばず高品質な表示が可能です。

試用版では透かし(ウォーターマーク)が入りますが、全機能を試すことができます。製品版は199ユーロ(約33,000円)からで、教育機関向けの割引もあります。

向いている用途: 高品質な出力を求める制作会社、教育機関での活用

8. Momento360 — アップロードだけで即公開

Momento360(モメント360)は、360°写真や動画をアップロードするだけで、すぐにリンク共有できるサービスです。無料プランで10件まで公開でき、操作の手軽さでは8ツールの中でトップクラスです。

編集機能は最小限ですが、「とにかく早く360°コンテンツを共有したい」という場面では最も手軽な選択肢といえるでしょう。

向いている用途: 現場写真の即時共有、社内向けの簡易ツアー

バーチャルツアー作成ツール8選を操作難易度と用途別に分類したポジショニングマップ
バーチャルツアー作成ツール8選を操作難易度と用途別に分類したポジショニングマップ

無料ツールと有料サービスの違い — どこで限界を感じるか

無料ツールは「まず試してみる」には最適ですが、本格的なビジネス活用を進めると、いくつかの壁にぶつかることがあります。弊社Advalayでは2,500件以上のバーチャルツアーを制作してきた中で、無料ツールから有料サービスへ移行されるお客様の相談を数多く受けてきました。

ここでは、無料ツールと有料サービス(プロ制作含む)の違いを整理します。

比較項目無料ツール有料ツール/プロ制作
初期費用0円月額1,000〜50,000円 or 制作費5万〜30万円/件
画質・没入感360°写真の品質に依存高解像度撮影+プロの編集で高品質
公開数1〜10件が多い無制限〜数百件
ブランディングツールのロゴ・透かしが入る場合あり自社ブランドで統一可能
分析機能なし〜簡易的閲覧数・滞在時間・ヒートマップ等
サポートコミュニティ・FAQ専任担当者による対応
撮影自分で撮影が必要プロカメラマンが撮影(一気通貫対応も)

無料ツールが向いているケース

  • バーチャルツアーの効果を社内で検証したい段階
  • 公開数が1〜3件で十分な小規模プロジェクト
  • 社内にWeb制作やパノラマ撮影の経験者がいる
  • 予算がゼロで、まず形にすることが最優先

有料サービス・プロ制作が向いているケース

  • 不動産の物件紹介や施設案内など、集客・売上に直結する用途
  • 10件以上のツアーを継続的に制作・管理する必要がある
  • 自社ブランドの品質基準を維持したい
  • 撮影から公開まで一括で任せたい

無料ツールで「バーチャルツアーの効果」を実感できたら、次のステップとして有料サービスやプロ制作を検討するのが、コストを抑えつつ成果を最大化する現実的な進め方です。

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まとめ:まずは無料ツールでバーチャルツアーを体験しよう!

本記事では、無料で使えるバーチャルツアー作成ツール8選を比較表付きで紹介しました。操作の手軽さを重視するならKuulaやMomento360、カスタマイズ性を求めるならPannellumやMarzipanoが候補になります。

まずは無料ツールで1本作ってみて、バーチャルツアーの効果を実感するところから始めてみてはいかがでしょうか。「思ったより反応がいい」「もっと高品質にしたい」と感じたタイミングが、有料サービスやプロ制作を検討するベストなタイミングです。

弊社Advalayは、バーチャルツアー・3Dスキャンを2,500件以上制作してきた専門企業です。撮影から編集・公開まで一気通貫で対応しており、不動産・製造業・観光業など業種ごとの最適な活用方法をご提案しています。「無料ツールで試したけれど、もっと本格的に活用したい」という方は、お気軽にご相談ください。

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柴山 紘輔

柴山 紘輔

株式会社Advalay 代表取締役。Matterportを活用した3Dバーチャルツアーの制作・導入支援において、1,500施設以上の支援実績を持つ。不動産・建設・文化財・商業施設など、幅広い業界でのデジタルツイン活用を推進。

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