スマホ・iPhoneで3DGSを撮影する方法|必要な機材と精度を上げるコツ

3DGS(3Dガウシアンスプラッティング)とは、複数の写真から立体空間を高精細に再現する最新の3D表現技術のことです。専用の高価な機材がなくても、手持ちのスマホやiPhoneだけで撮影を始められる点が大きな特徴です。
「3DGSに興味はあるけれど、特別な機材が必要なのでは?」と考えている方も多いのではないでしょうか。実際には、普段使っているスマートフォン1台と、いくつかのコツを押さえるだけで、驚くほどきれいな3D空間を作れます。
本記事では、スマホ・iPhoneで3DGSを撮影する具体的な方法を、必要な機材から精度を上げるコツまで解説します。撮影手順を4STEPで紹介するので、読んだその日から試せる内容です。ぜひ参考にしてみてください。
この記事の結論
- 3DGSはスマホ・iPhone1台でも撮影可能。専用機材は必須ではありません
- 精度を上げる鍵は「対象を360度・均等に・重なりを持たせて」撮ること
- 三脚とアプリを揃えれば、より安定した高品質な3D空間が作れます
3DGS(3Dガウシアンスプラッティング)とは

3DGS(3Dガウシアンスプラッティング)とは、多数の写真をもとに、光の粒(ガウシアン)を無数に配置して立体空間を再現する3D表現技術のことです。2023年に論文発表され、従来手法より高精細かつ軽快に動く点で世界的に注目を集めています。
これまでの3D化技術は、専用のレーザースキャナーや高性能なPCが必要でした。一方で3DGSは、スマホで撮った写真さえあれば処理サーバー側で3D空間を生成できるため、導入のハードルが大きく下がっています。
弊社Advalayでも、3,000件以上の空間データ制作の中で3DGSの活用が急速に広がっています。ここからは、その仕組みと従来技術との違いを一つずつ解説していきます。
3DGSの仕組み

3DGSは、異なる角度から撮影した写真の重なりを解析し、被写体の形状と色・光の反射を推定して立体を組み立てます。
写真に写る同じ点を複数枚から照合することで、空間内の位置を割り出す仕組みです。そのため、撮影枚数と角度のバリエーションが多いほど、再現精度が高まる傾向にあります。
従来の3D化技術との違い

3DGSは、フォトグラメトリや点群スキャンと比べて「質感のリアルさ」と「表示の軽さ」で優れています。
以下のテーブルで、代表的な3D化技術との違いを整理します。
| 技術 | 必要機材 | 質感の再現 | 表示の軽さ | 主な用途 |
|---|---|---|---|---|
| 3DGS | スマホでも可 | 非常に高い | 軽い | Web展示・観光・不動産 |
| フォトグラメトリ | スマホ〜一眼 | 高い | やや重い | 文化財・製品モデル |
| 点群スキャン | 専用スキャナー | 中程度 | 重い | 測量・建築BIM |
このように、3DGSは手軽さと品質のバランスに優れた技術と言えます。

\ 専門スタッフが丁寧にご案内します /
お気軽にご相談ください
スマホ・iPhoneで3DGSは撮影できる?
結論として、スマホ・iPhoneだけで3DGSの撮影は十分に可能です。3DGSは写真そのものを素材とするため、LiDARのような特殊センサーがなくても、一般的なカメラ性能があれば高品質な3D空間を生成できます。
実際、弊社Advalayの検証では、iPhone 12以降の標準カメラで撮影した写真から、Web展示に耐える3D空間を安定して生成できています。Androidのハイエンド機種でも同様の結果が得られました。
ただし、機種やレンズの性能によって仕上がりに差が出るのも事実です。ここからは、iPhoneとAndroidそれぞれの適性を紹介していきます。
iPhoneでの撮影に向いている理由
iPhoneは、カメラの色再現の安定性と手ブレ補正の強さから、3DGS撮影に向いていると言えます。
特にPro系モデルに搭載されたLiDARスキャナは、被写体との距離情報を補助的に取得できるため、暗い室内や広い空間でも位置推定が安定しやすくなります。iPhone 15 Pro以降では、この傾向がさらに強まっています。
Android端末での撮影のポイント
Android端末でも、カメラ性能の高い機種を選べば3DGS撮影は問題なく行えます。
ポイントは、広角レンズの歪みが少ない機種を選ぶことです。歪みの大きい超広角での撮影は位置推定を難しくするため、標準レンズ(1倍)での撮影をおすすめします。
3DGS撮影に必要な機材

3DGS撮影に最低限必要な機材は、スマホ・iPhone本体の1台だけです。より高い精度や安定した仕上がりを求める場合は、三脚やジンバル、専用アプリを加えると効果的です。
弊社Advalayの現場では、まずスマホ1台で試し撮りし、対象や目的に応じて機材を足していく進め方を推奨しています。いきなり高価な機材を揃える必要はありません。
以下では、必須の機材とあると便利な機材を、費用の目安とあわせて紹介していきます。
最低限そろえたい機材
| 機材 | 費用目安 | 役割 |
|---|---|---|
| スマホ・iPhone | 手持ちを使用 | 撮影の主役。写真素材を取得 |
| 撮影アプリ | 無料〜月2,000円程度 | 撮影補助・3DGS生成 |
まずはこの2点があれば撮影を始められます。撮影アプリは無料で使えるものも多く、初期費用を抑えてスタートできる点が魅力です。
あると精度が上がる機材
| 機材 | 費用目安 | 効果 |
|---|---|---|
| 三脚 | 2,000〜8,000円 | 手ブレを防ぎ写真の鮮明さを維持 |
| スマホジンバル | 10,000〜25,000円 | 移動しながらの安定撮影が可能 |
| LEDライト | 3,000〜10,000円 | 暗所での明るさを確保し質感を向上 |
三脚は費用対効果が最も高い機材です。数千円の投資で写真のブレが激減し、3D空間の精細さが目に見えて向上します。まずは三脚から追加してみるといいでしょう。

\ 専門スタッフが丁寧にご案内します /
お気軽にご相談ください
スマホで3DGSを撮影する方法4STEP

スマホで3DGSを撮影する手順は、「準備→撮影→アップロード→確認」の4STEPで完結します。特別な専門知識は不要で、写真の撮り方の基本を押さえれば、初めてでも十分な品質の3D空間が作れます。
弊社Advalayが導入企業に伝えている手順を、そのまま4STEPに整理しました。読んだ翌日から実践できるレベルまで具体的に解説していきます。
STEP1:撮影環境を整える
最初に、被写体の周囲を歩いて回れるスペースを確保します。3DGSは360度から撮影するため、対象の周りを一周できる導線が必要です。
明るさも重要なポイントです。室内なら照明をすべて点け、逆光になる位置を避けます。均一な明るさが、質感の美しい3D空間につながります。
STEP2:対象を多角度から撮影する
被写体を中心に、少しずつ角度をずらしながら撮影していきます。目安は、対象を一周する間に30〜100枚程度です。
このとき、隣り合う写真同士が7割ほど重なるように撮ることが重要です。重なりが少ないと、3DGSが写真同士のつながりを認識できず、空間に穴が空いてしまいます。高さも変えて、上・目線・下の3段階から撮ると精度が高まります。
STEP3:アプリにアップロードして生成する
撮影した写真を、3DGS対応アプリやクラウドサービスにアップロードします。あとはサーバー側が自動で解析し、3D空間を生成してくれます。
生成にかかる時間は、写真枚数やサービスによって数分〜数十分程度です。処理はクラウド側で行われるため、スマホの性能が低くても問題ありません。
STEP4:生成結果を確認・修正する

生成された3D空間を確認し、穴や歪みがないかをチェックします。不足している角度があれば、その部分だけ追加撮影して再生成します。
一度で完璧を目指す必要はありません。確認と追加撮影を1〜2回繰り返すことで、仕上がりは着実に向上していきます。
3DGSの精度を上げる7つのコツ
3DGSの精度を上げる最大のコツは、「対象を均等に・重なりを持たせて・ブレなく」撮影することです。撮影のちょっとした工夫だけで、同じスマホでも仕上がりの品質は大きく変わります。
弊社Advalayが3,000件以上の制作で培った知見から、特に効果の高い7つのコツを紹介します。それぞれ解説していきます。
コツ1:写真の重なりを7割確保する
隣り合う写真の重なりを7割程度に保つと、位置推定の精度が安定します。重なりが不足すると空間に穴が空くため、「撮りすぎかな」と思うくらいがちょうどよい枚数です。
コツ2:高さを変えて3段階で撮る
目線の高さだけでなく、しゃがんだ低い位置と、少し高い位置からも撮影します。3段階の高さから撮ることで、立体的な形状の再現度が向上します。
コツ3:動く被写体・鏡・ガラスを避ける
撮影中に動くもの(人・車・木の葉)や、鏡・ガラスの映り込みは位置推定を乱します。できる限り静止した対象を選び、映り込みの少ない環境で撮影しましょう。
コツ4:明るさを均一に保つ
強い影や逆光は、質感の再現を妨げます。曇りの日の屋外や、照明を均一に配置した室内が理想的な撮影条件と言えます。
コツ5:手ブレを抑える
ブレた写真は解析精度を大きく下げます。三脚を使うか、脇を締めて両手で構え、一枚ずつ丁寧に撮影することを心がけてください。
コツ6:ズームを使わず自分が動く
デジタルズームは画質を劣化させます。被写体に寄りたいときは、ズーム機能ではなく自分が近づいて撮影するのがおすすめです。
コツ7:背景の情報も残す
被写体だけでなく、周囲の壁や床も一緒に写し込みます。背景の特徴点が、写真同士をつなぐ手がかりになり、空間全体の安定性が高まります。

3DGSのスマホ撮影の活用シーン
スマホで撮影した3DGSは、不動産・観光・小売など幅広い分野で活用されています。手軽さと高品質を両立できるため、これまで3D化をあきらめていた中小規模の現場でも導入が進んでいます。
弊社Advalayでも、スマホ撮影を起点とした3DGS活用のご相談が業種を問わず増えています。以下では、代表的な活用シーンを紹介します。
不動産・住宅展示
物件の内観をスマホで撮影し、Web上で立体的に見せることで、遠方の顧客にも物件の魅力を伝えられます。内覧前の絞り込みに使われ、問い合わせの質が高まる効果が期待できます。
観光・文化財のデジタル保存
観光名所や文化財をスマホで3DGS化し、Webで公開する取り組みが広がっています。現地に行けない人にも臨場感ある体験を届けられる点が特徴的です。
小売・ECの商品展示
商品を3DGSで撮影し、ECサイト上で360度から見せることで、購入前の不安を減らせます。返品率の低下やコンバージョン向上につながる活用法として注目されています。
次に読むべき記事



▶ 関連記事: 3DGSをVR・空間コンピューティングで見る|没入体験への活用と実装
よくある質問
3DGSはどのiPhoneから撮影できますか?
iPhone 12以降であれば、標準カメラで実用的な品質の3DGS撮影が可能です。特にPro系モデルはLiDARスキャナを搭載しており、暗い室内や広い空間でも位置推定が安定しやすくなります。まずはお手持ちの機種で試し撮りし、仕上がりを確認してみるといいでしょう。
3DGSの撮影に費用はどのくらいかかりますか?
最低限であればスマホ本体のみで、追加費用は無料〜数千円程度から始められます。精度を高めたい場合は、三脚(2,000〜8,000円)やジンバル(10,000〜25,000円)を加えるのがおすすめです。まずは費用対効果の高い三脚から追加するとよいでしょう。
何枚くらい写真を撮ればいいですか?
対象を一周する間に30〜100枚程度が目安です。隣り合う写真が7割ほど重なるように撮ることが、精度を左右する最大のポイントになります。枚数が少ないと空間に穴が空くため、多めに撮っておくと安心です。
スマホ撮影とプロの撮影では、どちらを選ぶべきですか?
手軽に試したい・小規模な対象であればスマホ撮影がおすすめです。一方で、広い施設・高い品質保証・商用利用が前提の場合は、専用機材と経験を持つプロへの依頼が確実といえます。用途と品質要件で判断するとよいでしょう。
生成した3DGSはどこで公開できますか?
多くの3DGS対応サービスは、Webブラウザ上で閲覧できる形式で出力できます。専用アプリのインストール不要で、URLを共有するだけで誰でも閲覧できる点が魅力です。自社サイトやSNSへの埋め込みにも対応しているサービスが増えています。
まとめ:スマホで3DGS撮影を始めてみよう!
本記事では、スマホ・iPhoneで3DGSを撮影する方法を、必要な機材から精度を上げる7つのコツまで解説しました。3DGSはスマホ1台から始められ、「均等に・重なりを持たせて・ブレなく」撮ることで、驚くほど高品質な3D空間が作れます。
まずはお手持ちのスマホで、身近なものを試し撮りしてみてはいかがでしょうか。三脚を1本加えるだけでも、仕上がりは大きく変わってきます。
弊社Advalayは、3,000件以上の空間データ制作実績をもとに、3DGSをはじめとする最新の3D化技術を業種ごとの用途に合わせてご提案してきた専門企業です。不動産・観光・小売など、幅広い分野での3D活用をサポートできます。
「自社の商材を3DGS化したい」「スマホ撮影で本当に品質が出るか相談したい」という方は、お気軽にご相談ください。ご相談は無料です。用途やご予算をお聞かせいただければ、最適なプランをご提案いたします。
SPATIAL DX / 空間DX
空間のデジタル化で、ビジネスを前へ。
バーチャルツアー・3Dスキャン・デジタルツイン・CGパース。
あなたのビジネス課題に合わせた空間DXを、
Advalayがワンストップで支援します。

Advalay メディア事業部
株式会社Advalayのメディア事業部。バーチャルツアー・3Dスキャンの制作実績3,000件以上の知見をもとに、空間データ活用の実務情報を発信しています。

