【主催者向け】バーチャル物産展とは?開催方法とアーカイブ事例3選!
バーチャル物産展は、現在食品業界において新しい販促の場として注目を集めています。
リアル物産展さながらのコミュニケーションの場として、売り手であるVtuber・Vライバーが参加者と直接交流をするイベントが開催されています。
また主催者側である企業やメーカーにとっては優良な広報の場となっています。
この記事ではバーチャル物産展のメリット・デメリット、開催方法、事例まで詳しく解説していきます。
興味がある方や開催を検討されている方はぜひ参考にしてください。
バーチャル物産展とは
バーチャル物産展とは、インターネットを通じて開催される物産展のことです。
オンライン空間の中で、さまざまな生産者やメーカーが出店し、自社の商品やサービスをアピールするお祭りイベントです。
参加者は自宅にいながら日本各地の特産品の情報に触れられます。
さらに、生産者や売り子と交流しながら、商品購入や情報取得が可能です。
生産者やメーカーの出店ブースでは、VTuber・Vライバーなどのバーチャルキャラクターが売り子となり、商品の食レポや参加者との直接交流を通して、イベントを盛り上げてくれます。
バーチャル物産展のメリット・デメリット
バーチャル物産展を導入後に後悔しないよう、メリット・デメリットを把握しておくことが重要です。
ここでは主催者側と参加者側に分けて、メリット・デメリットを詳しく解説していきます。
主催者側のメリット・デメリット
まずは主催者側(出店者)のメリット・デメリットです。
メリット
物産展の開催費用を抑えられるのは最大のメリットです。
インターネット上での物産展は実際の会場を必要としません。
そのため会場のレンタル費用がかからないことはメリットといえるでしょう。会場レンタル費用の他にも、交通費、宿泊費、人件費などトータルの開催経費を抑えられます。
デメリット
待ちの営業(PULL型)になるリスクがあります。
バーチャル物産展では「呼び込み」や「チラシ配り」を行うことは物理的に不可能です。
そのため参加者が自社のブースに足を運ぶことを待つことになります。
ただし、このデメリットは事前にWebサイトやSNSで十分に告知をすることで対策できるでしょう。
参加者側のメリット・デメリット
参加するユーザーには次のようなメリット・デメリットがあります。
メリット
いつでもどこからでも参加できるのはメリットといえます。
距離や時間の制約によって、地方の特産品をあつかう物産展にはなかなか参加できないものです。
バーチャル物産展の開催期間中であれば、曜日や時間帯関係なく参加できます。
また主催者側にも当てはまりますが、天候に影響を受けずに参加できます。インターネット上でのイベントのため、天候による影響を受けず、開催の延期や中止といった心配がありません。
デメリット
物理的体験ができないことです。
リアル物産展と違い、参加者は商品やサービスに触れられません。
そのため、いかに最新の技術を使用しても、五感で味わえる物理的な体験はできません。
バーチャル物産展のアーカイブ事例
ここでは実際に開催されたバーチャル物産展のアーカイブ事例をご紹介します。
バーチャルキャラクターがライブ配信を通して、商品のリアルな評価やリアクションを見せてくれます。ぜひバーチャル物産展を体験してみてください。
冷麺の食レポ
「大好物の冷麺たべました」緋ノあげは/Ageha Ch
Vtuberが盛岡で有名な冷麺を紹介しています。
食レポでは麺の特徴や、使用されている野菜、キムチの特徴まで、盛岡での実体験をふまえて楽しく解説してくれています。
京のお寿司といなりセットの食レポ
「京の華やかお寿司といなりセット食レポ」Yakko Ch.伊奈利やっこ
お寿司やいなりセットの「におい」や「食感」を伝えながら、面白く解説してくれています。
美味しさを伝えながら、どのようにして食べたらいいか、また注文時の注意点まで詳しく解説してくれています。
北海道の高級ジェラートの食レポ
「北海道の人気高級ジェラート『GELABO』6種類のジェラードを食レポ」モカVoice Ch
高級ジェラート生産者さんのこだわりや、どんな飲み物に合うかなど、6種類の高級ジェラートをテンポ良く楽しく解説してくれています。
バーチャル物産展の開催方法
バーチャル物産展を開催しようとしても、「何から始めればいいかわからない」という方も多いでしょう。
バーチャル物産展の開催方法は次の通りです。
ここではプラットフォーム選定の注意点や、集客方法も詳しく解説します。
1.プラットフォームを選定する
バーチャル物産展を開催できるプラットフォームは大きく2種類あります。
「複数の企業が参加する合同型」もしくは「自社商品だけをPRする単独型」にするかを決定するようにしましょう。
合同型は、コンテンツの構築から宣伝活動まで主催者に委ねることが可能ですが、他社競合が入り、自社PRが難しいというデメリットがあります。
一方単独型は、自社の商品やサービスをPRできる一方で、開催するまでのマーケティングや宣伝活動、コンテンツ構築まで自社で行うため、時間やコストがかかります。
開催したい規模、集客したいターゲット層、限られた予算に合わせて最適なプラットフォームを選定する必要があります。
2.販売ブースを配置する
プラットフォームの仕様にあわせて、販売ブースを設置しましょう。
販売ブースには、イベントコンセプトに合わせた出店者の選定はもちろん、売り子としてライブ配信をしてくれるライバーの配置をします。
バーチャル物産展の魅力は、売り子であるライバーとリアルタイムで対話しながら、購入までできることです。
バーチャルブース・ライブストリーミング・Q&Aセッションなど、主催者、参加者双方がコミュニケーションをとれる機能が必要不可欠といえるでしょう。
3.SNSやWebサイトで事前告知
SNSやWebサイトで事前告知をすると、情報がスピーディーに幅広く拡散していきます。
特にバーチャル物産展の参加者は、普段からネットやデジタルコンテンツに親しんでいるため、SNSやWebサイトを活用した告知は非常に有効な手段になります。
バーチャル物産展に興味がある方が情報発信をすることで、興味がなかった方々にまで情報が届く可能性があります。コストもかからないので手軽な集客方法ともいえるでしょう。
注意しなければいけないのは、SNSプラットフォームによるユーザー層の違いを理解することです。
集客するターゲット層を把握し、活用するSNSプラットフォームを選定する必要があります。
4.ユーザーに参加してもらう
開催当日。いよいよユーザーに参加してもらいバーチャル物産展を開店します。
注意点としては、バーチャル物産展はリリースすることがゴールではないことです。
開催期間中「コミュニケーション機能は正常に動いているか」「参加者がスムーズに買い物ができているか」「物品の在庫不足はないか」などの確認が必要です。
ユーザーファーストで開催し満足してもらえれば、定期的な開催・集客が可能になり長期的な販促ツールとなるでしょう。
ユーザー側の参加方法と購入方法
まず、参加方法としては、バーチャル物産展のHPで「開催予定の物産展」の日時を確認し、参加したい物産展を決定します。
売り子であるVTuberやVライバーのオンライン動画で食レポを見たり、チャットでのやり取りも可能です。
基本的には事前登録などは必要としないケースがほとんどのため、気軽に参加できるのも美点です。
また、欲しい商品があれば、オンライン上の各商品の購入ページに遷移し購入します。
普段からインターネットを使用しているユーザーであれば、ストレスなく気軽に参加できる仕組みとなっています。
食品業界におけるバーチャル空間の活用事例
バーチャル物産展は、食品業界において多くのメリットをもたらします。
しかし食品業界においてバーチャル空間の活用は、バーチャル物産展だけではありません。
どの事例も食品業界に新たな風を吹き込む、革新的なツールとなっているのでぜひ参考にしてみてください。
バーチャルショップの開店
ギガワークスアドバリュー株式会社は「体験型オンライン店舗」の出店トライアルを実施しました。
リアル店舗のように、お客様とコミュニケーションを取りながら買い物できます。
「見る」ことしかできなかったECサイトから、バーチャル空間内店舗にスタッフを配置することで「見る」「聞く」「話す」が可能になります。
よって、リアル店舗に近い環境で、買い物を楽しめる空間になっています。
スタッフの顔を見て話しができる環境は、参加者へ安心感を与え、来場者の約30%が商品購入につながりました。
参加者のアンケートでも非常に高い評価を獲得しています。
参考:https://add.gig.co.jp/1461/
自社ブランディングにつながるメタバース空間の構築
お菓子メーカーブルボンは、「楽しさ」を伝えるブルボンの世界観と、本社がある新潟県柏崎市の魅力を発信するための専用メタバース空間を構築しました。
構築したメタバース空間は、リアルタイムでのキャンペーン告知や、コインを集めることでアバターを選べるといったゲーム感覚で楽しめる空間になっています。
空間内の自販機からはオンラインストアへアクセスでき、ブルボン商品を注文できる仕組みになっています。
今後ブルボンは、メタバース空間をユーザーと企業の対話型コミュニケーションツールとして展開していきたいと発表しています。
バーチャル工場見学ツアーの実施
三和工業株式会社は食品の包装紙のデザイン、印刷、製造を行う会社です。
早くからデジタル化に取り組み、現在工場内をバーチャル化し工場見学ツアーを自社サイトに掲載しています。
顧客向けの資料としても有効ですが、クライアント向けの商談資料として活用をしているといいます。
バーチャル工場見学ツアーを自社サイトに掲載したことで、新卒の採用数が前年より増加し、デジタル化を取り入れている最先端企業というブランディングに成功しています。
「三和工業の事例」や「食品業界のバーチャル空間活用」については「今製造業がバーチャル空間に注目すべき理由とは!5つのメリットと活用事例」でもさらに詳しく解説しています。
ぜひ参考にしてみてください!
まとめ:バーチャル物産展で新時代の販促を!
食品業界においてのバーチャル物産展は、拡大していくデジタル化の代表例といえるでしょう。
売上の拡大だけではなく、新規顧客の獲得、経費削減、CS、人事採用に至るまで企業にとって好循環が生まれるきっかけとなるツールです。
食品業界内で新しい事業や、販促ツールを探している方は、新時代の販促ツールとしてバーチャル物産展を活用していきましょう!